一般財団法人 重症筋無力症かけはし基金 倫理規程(Ethical Code)
2026年3月9日
第 1 条(目的)
本規程は、重症筋無力症かけはし基金(以下「本基金」という。)およびその関係者が遵守すべき倫理に関する事項を定めることにより、本基金の活動が、患者当事者の尊厳を尊重し、社会的信頼を確保しつつ、健全かつ透明に行われることを目的とする。
第 2 条(基本原則)
1. 透明性(Transparency): 本基金は、寄付金・助成金その他の財務情報、支援対象者の選考過程および活動報告を適切に開示し、寄付者・支援者・社会に対して説明責任を負う。
2. 公平性(Fairness): 本基金は、支援対象者の選考、寄付者との関係、情報発信において、年齢・性別・国籍・職業・社会的地位・疾病の程度等による差別を行わない。
3. 独立性(Independence): 本基金は、政治的・宗教的活動、営利活動から独立した立場を維持する。寄付者や企業からの支援は活動目的に反しない範囲でのみ受け入れる。
4. 当事者尊重(Respect for Patients’ Voices): 本基金は、重症筋無力症(MG)患者および家族の声を中心に据え、患者当事者の意見が基金運営に反映される仕組みを維持する。
5. 公益性(Public Benefit): 本基金の全ての活動は、MG患者の QOL向上と社会全体の医療リテラシー向上に資することを目的とし、私的利益を追求しない。
第 3 条(法令遵守)
1. 本基金は、法令及び本基金の定款、本規程、その他の規程、内規(以下「法令等」という。)を厳格に遵守し、社会的規範にもとることなく、適正に運営しなければならない。
2. 本基金は、反社会的勢力との取引は一切行ってはならない。
3. 本基金の役員及び職員(以下「役職員」という。)は、不正若しくは不適切な行為又はそのおそれがある行為を認めた場合には、躊躇することなく法令等に則り対応しなければならない。
第 4 条(寄付・資金の取り扱い)
1. 本基金が受領した寄付金・助成金は本基金の目的に沿って使用し、特定の個人・団体の利益に供してはならない。
2. 企業からの寄付・協賛については、CSR活動等の社会貢献目的に限定し、医療行為・治療薬の推奨や販売促進に関与してはならない。3. 資金運用は元本保証性を重視し、日本国債等の安全資産で行う。投機的投資は禁止する。
4. 年次決算および活動報告を公開し、監事による会計監査を必須とする。
5. 製薬企業等から支援を受ける場合であっても、特定の医薬品・治療法・製品等の宣伝・紹介を行ってはならない。
6. 特定の企業からの出資または寄付金は、本基金の基本財産の 25%を超えないものとする。
7. 企業との協働および資金提供に関する透明性については、「企業活動と患者団体の関係の透明性ガイドライン」(日本製薬工業協会)に準拠するものとする。
(参考 URL)https://www.jpma.or.jp/basis/patient_tomeisei/index.html
第 5 条(広報および個人情報)
1. 本基金は、個人情報の保護に万全を期すとともに、広報活動においては、患者・寄付者・受賞者等の個人情報を、本人の同意なしに公開しない。
2. 患者の症例・写真・体験談を掲載する場合は、十分なインフォームドコンセントを得る。
3. SNSやメディア発信においては、誤解・偏見・差別を助長する表現を用いない。
第 6 条(選考および表彰)
1. 表彰・助成の選考においては、患者当事者を含む審査委員会を設置し、透明性を確保した選考基準に基づき審査する。
2. 審査過程・結果の概要を公表し、社会的説明責任を果たす。
3. 審査委員、理事、評議員は、利害関係を有する候補者への投票を辞退する。
第 7 条(利益相反の回避)
1. 理事・監事・評議員および選考委員は、基金運営に関連して自己または第三者の利益を図る行為を行ってはならない。
2. 理事・監事・評議員および選考委員は、利益相反の恐れを認識した場合は、本基金に対して速やかに申告し、理事会にて審議・対応を行う。
第 8 条(研究・教育支援に関する倫理)
1. 医療従事者や研究者への支援は、患者の人権尊重と倫理的研究原則(ヘルシンキ宣言等)に適合するものに限る。
2. 医療行為や臨床研究への直接的な資金供与は行わず、教育・啓発・キャリア支援のみに限定する。
第 9 条(寄付勧誘の倫理)
1. 寄付の勧誘は誠実かつ誤解を与えない方法で行う。感情的圧力や過度な依頼は禁止する。
2. 寄付の使途・税控除の有無・運用方針を明確に示し、虚偽または誇張した表示を行わない。3. 寄付者の意思を尊重し、匿名寄付や特定目的寄付を受け入れる場合にはその趣旨を遵守する。
第 10条(人権・多様性の尊重)
1. 本基金は、すべての人の基本的人権を尊重し、障害・疾病・性別・文化的背景など多様な立場の人々の参加を歓迎する。
2. 差別的・侮辱的発言を禁止し、すべての参加者が安全に活動できる環境を整える。
第 11条(研鑽)
1. 本基金の役職員は、本基金の活動の能力向上のため絶えず自己研鑽に努めなければならない。
2. 本基金の役職員は、公益活動を実施しているという社会的使命のほか、寄付金等の資金によって運営されていることを旨として、新聞やニュース、書籍等の一般的な情報源に限らず、幅広く情報収集に努めるものとする。
3. 本基金の役職員は、社会人としての基本的なマナーや道徳観を身につけ、他者の価値観を受け入れ、尊重し、常に自らの人格を磨く努力をする。
第 12条(規程の運用と改訂)
1. 本規程は理事会の決議をもって制定し、社会情勢・法令・倫理基準の変化に応じて改訂できる。
2. 改訂の際は、患者当事者および関係者から意見聴取を行うことを原則とする。
付則:本規程は、一般財団法人 重症筋無力症かけはし基金 設立日より施行する。監事は本規程の遵守状況を年次監査報告に含めるものとする。財団法人設立準備委員会においても本規程に準拠して活動するものとする。
